「戦国武将と茶の湯−信長・秀吉ゆかりの品々−」
畠山記念館
2009年11月12日









 お友達から教えてもらった企画展(平成21年秋季展)。
 こりゃ行かなきゃ☆と、午前半して行きました。


 靴を脱いでちょっとゴージャスさを感じさせるスリッパにはきかえ、2Fの一部屋に展示されているものをゆったりと堪能するという、記念館という名の美術館です。

 タイトルの割には、戦国武将と茶の湯との関わりが説明されているわけではなく、ゆかりの品々といってもその数は2、3点。あとはおまけ的な。安土桃山時代の雰囲気を感じる品々、とでも言ってもらった方がすっきりします。

 訪れているのは友閑なおばさま・おじさまがほとんどで、その方たちとワタシとの興味は全く重ならないのだろうな、全く違う部分を見ているのだろうな、と思いました。

 注目はコチラ。
◆誠仁親王御消息 織田信長宛
 正親町天皇の第一皇子、誠仁と右大臣・信長は温かな(?)交流があった(殿は正親町天皇に、譲位を勧めてました)のですが、信長が畿内を治め、皇居を修繕したお礼の手紙。いかようの官位でもあげよう、薫香もあげちゃうよ、と言ってます。あ〜、無邪気な皇子のお顔が浮かびます。
 天正6年(1578)に右大臣を辞任しているので、それ以降、本能寺の変までの間に出されたものらしいです。

◆井戸茶碗 銘 信長
 信長→京極高次→秀吉→古田織部→淀屋个庵→紹甫→丸亀京極家 伝来品です。
 大きめな、白っぽい黄土色の、素朴だけど格式高そうな(笑)お茶碗です。
 京極さんは、姪っ子(お市の子・初)のダンナですね。

◆古瀬戸肩衝茶入れ 銘 円乗坊
 本能寺の僧で、利休の女婿だった円乗坊宗円が、本能寺の焼け跡から拾い上げたものらしい!
 古市播磨→信長→円乗坊→桑山修理→神戸彦七→神田安休→三井家→松平不昧 伝来。

◆天命平釜
 信長所持!!!!!!
 肩がまるっこくて、なめらかで、優美なラインで・・・たぶん、肩をなでるのが殿も好きだったんじゃないかなと妄想。ワタシも触りたくて、ガラスのかぶりつき。

◆茶杓 銘 落雲 利休作
 美しい曲がり具合にほれ込みすぎた秀吉が、自分で曲げを直そうとした(!!)らしい。しかし失敗し、怒りとともに放り投げたものを侍医の徳雲軒が拾い上げたらしい!!
 信長が独裁者とは言われるけれど、独裁者の方がマシじゃないですか(笑)? そう思うエピソードです。

◆唐物肩衝茶入 銘 油屋
 堺の油屋常言・常祐父子→秀吉→福島正則・正利→柳営御物→土井利勝→河村瑞賢→冬木喜平次→松平不昧 伝来。
 「初花」「松屋」「新田」とともに最高な名器とされているそうです。

 信長・秀吉はこんなところです。


 毛利家伝来の『今鏡』がありまして・・・昔の書物って、きれいな細工の箱に収められているのですよね。ステキな箱に保管って、いいですね。ワタシの漫画本はシューズボックスに入っていたりするのですが・・・。
 煙草道具が一式、ステキなカゴに収まっているのが、いいな、と思いました。なんか、オシャレです。

 これくらいの展示量が、実はいいのかも、と思いました。
 ガラスにかぶりつきで、妄想を楽しみました♪ 殿に会えた気分です♪





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