『信長からの手紙〜59通、一挙公開!〜』(永青文庫)
2015年2月28日








 武井夕庵の、とても細く、女性的で流れるような筆致が印象的でした。
 もう一人の右筆・楠長譜の筆は、対象的でした。

 裏切られたことを根に持っていて、うっぷんを晴らしたとか、せん滅は目の前だとか、畿内を安定させたいという切実さ、必ず出馬するとか、上洛するつもりだ、など信長の行動意思や感情が見られ、息がつまりそうに素晴らしかった。

 殿が出した感状の理由を書いた堀秀政の添え状もあって、それが長譜の筆なのが、意外だった。添え状も殿の右筆が書いていたの・・・?

 藤孝、長秀、一益、光秀の4人に宛てられた戦況報告の手紙が、とても興味深かったです。
 ものすごくリアルというか・・殿が指揮していたし、4人がいたという事実とういか・・・。歴史が裏付けられるというか・・・。

 禁裏への贈り物のおすそ分けするくらいに、藤孝のことをほんとに好きだったんだな、と思いました。





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