『スペシャル!傑作選「新緑に誘われて 歴史ロマンを訪ねる旅」』
〜織田信長・幻の料理と都への道〜
【2007/05/12放送】




 歴史に関係する場所を俳優さんたちが訪ねる歴史旅番組。


 俳優二人が、安土駅に降り立つ。
 徒歩30分で、安土山に。
 大手道が山の斜面に直線で続くが、その脇に、前田邸や秀吉邸があったりする。安土城の石垣は往時をしのぶもの。
 そして、天主閣址へ。そこは地下にあたる部分で、この上に7階建てほどの建物があったとされる。

 山を下り、離れた場所にある歴史博物館に隣接する信長の館。ここに天主の一部(5、6階部分)が原寸大に再現されている。5階は宇宙が現わされ、狩野永徳による釈迦の絵がある。最上階は漆塗りの豪華な室内。
 この信長の館に、宣教師が描いた信長の絵があり、これがとても良い。細身ではないのだけれど。割とリアルに印象に残るお姿。


 船に乗って安土城を眺めている。
 「ふな幸」で家康をもてなした料理を再現した、幻の信長御膳が!
 すごく食べたいけれど、ふな寿司が・・・。
 フナ寿司は信長も苦手としたもので、苦手というよりも本当にお気に召さなかったようで、「こんな腐ったものを出しおって!」と光秀を打ち、これが本能寺の変のきっかけになったといわれている。


 それから京都・緑寿庵清水。日本で唯一の金平糖のお店。
 金平糖は、信長の時代に宣教師から献上されたもの。
 ここの金平糖、いただきましたが、口の中で気持ちよく溶けます。


 妙心寺。
 信長がうつけと言われていた頃から、信長はただものではない!と言っていた僧がいた禅寺。
 ここに、明智風呂がある。光秀のおじが妙心寺の住職で、光秀を弔うために作ったらしい。


 妙心寺の宿房・東林院。
 書院造りの客室。テレビ・電話はなく、静かに、庭を眺めながら心休める場所。


 精進料理・阿じろ本店。
 湯葉が名物らしい。
 信長と京料理の逸話を話すご主人。
 初めて上洛した際、足利将軍の料理人が京料理を出した。コレを食べた信長が「まずい!」と料理人を手討にしようとした。料理人は、これは尾張の味と違うから、と濃いめの味にし直し、機嫌を直させた、という話。
 信長を田舎者とあなどる逸話のひとつ。
 でもこれは、ちょっと違って・・・・
 京料理の名人といわれる石斎が捕らわれていることを、菅屋は賄方から聞いた。菅屋にとっては、京料理を伝える大切な人材。主君の料理人としたい、と思い、石斎のことを信長に話した。
 信長は「料理がうまかったら使う」と仰せに(笑)。
 そこで石斎は超京料理を作った。ところが信長はお気に召さなく、「あんなものが食えるかっ!」と怒り、今にも殺しそうな勢い。
 そこで石斎、信長の言い分を聞いた後で「もう一度だけチャンスをください。それでダメなら首をはねれられてもいい」と。
 そこまで言われちゃぁ、、、と信長も聞きいれた。
 改めて料理が運ばれ、今度は信長、大満足だった、という話。
 石斎は、最初の食材本来の味を生かす、腕によりをかけた薄い味付けの料理から、濃い味の、田舎風の味付けにして供したのだ。
 信長にしてみたら、どんなに世間的にすばらしいといわれようとも、自分の舌を満足させられなければダメだという論があったのだ。


 いよいよ本能寺へ。
 信長が京都の宿としてつかっていた寺。変で焼けた勢いがわかる、上薬が溶けかけた茶入れが隣接する宝物館にある。


 そして阿弥陀寺へ。
 お墓があるのだけれど、お墓の背景は、現在は民家で隠れてしまっているけれど、比叡山があることを初めて知りました。



 行ったところだけに、リアルに感じられてうれしかったです。
 また行きたいという気持ちが増幅しました。





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