『THE 歴史飯』
【2011/02/12放送】
時代を動かした食・・・を紹介。
織田信長の天下統一を阻んだ本能寺の変にまつわる食、「鮒寿司」。
鮒寿司は、魚の保存方法として編み出されたもので、現在の寿司の源でもある。当時はとても贅沢な食べ物だった。
天正10(1582)年5月18日、安土城に徳川家康を招く。その接待役に任命されたのが、明智光秀。
光秀は贅を尽くした食を提供し、その内容は現在まで伝わっている。<安土御献立>。
その中に、鮒寿司もあったのだ。
しかし、その晩、怒った信長は、蘭丸ら小姓たちに光秀をなぐらせた。
それはなぜか。
「真書太閤記」によると、天皇家に出すほどの豪華さだったことに、激怒したのだ。「配分の知恵」、「経済観念」が乏しいと嘆き、これから先の織田家を任せられるかという叱咤激励だったのだ。
翌日、接待役を解任され、中国攻め中の秀吉の援軍に送らされることになる。その途中、本能寺を襲った。
鮒寿司が本能寺の変のきっかけになった-----。
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1619年創業の「総本家 喜多品老舗」(滋賀県高島市)へ行ったのはAKB佐藤夏希。鮒寿司を一口で食べて「めっちゃおいしい!」と言っていました。本当においしいと思ったのか、無理だったけど我慢したのか、わからないけれど・・・後者だとしたらその根性は素晴らしいと思います。
なぜAKB佐藤?なぜ振袖姿?という感じはしますが。
近江で買ってきた鮒寿司。
殿も食べたのよねん、と同期した気分。
意外とワタシは嫌いじゃない(笑)。良かった・・・。
殿が「配分の知恵」「経済観念」を理由に激怒したこと、その記録が残っていること、それらは素晴らしいことなのではないでしょうか。
現代で扱われる殿は、他の人には理解しえないモノ・コトとして括られている感がありますが、ちゃんと具体的で、経営者のような発想で天下布武(武力で天下を統一する、という意味ではなく、武力を必要としない平和な世の中を布く)を目指していたことが伺えます。
こういうことが、もっと広まってほしいな、と思います。
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