ビリヤードを楽しむ。ということ


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 最初は、練習がとても楽しかったです。繰り返しやっているとできてくることがうれしくて。
 最近では、できるだろうことを実践する場として、JPAやハウスの試合に出たい(参加したい)と思うようになっていて、きっと、ビリヤード本来の楽しさに何となく触れているのだと思います。


 が。


 みんな、楽しいと言うけれど、本当に楽しんでるのは、ワタシだと思っています(笑)。

 以前に、リーマン予想に取り組む人たちの番組を見ました。リーマン予想というのは(ワタシが説明するまでもなくみなさんの方がご存知だと思いますが)、素数がどのように分布するのか、ということの予想(^^;)です。
 マイケル・ベリー博士の取り組みとして、ビリヤードが出てきたのです(たぶん、ポケットではなく、スリー)。ビリヤード台の球の動きから発想が始まり、ハート型をしたビリヤード台で、原子(?粒子?)が不規則な運動をし、それがリーマン予想と関連性が見られた、らしい・・・。(摩擦など無視して)入射角と反射角は同じだとか、壁に当たった後のスピードが同じとか・・・古典力学からみれば球の動きと原子などの動きは同じに見えるわけですね。
 数学の話が、空間を物質がどう動くか、という物理学的な話になっているわけです。

 また別の話で、今度は「ラプラスの悪魔」。
 力学的に、ビリヤードの球の動きはすべて計算できるわけです。古典力学を覆す、とんでもない発見がない限り。
 ということは、「今」の配置で「未来」が決まっていることになるわけです。
 自然界では、原子や分子や粒子がぶつかりあって、相互に作用して"現象"が起きています。つまり、自然界で起こることも未来は決まっている、と言えるようです。そして、人間も原子や分子、粒子からできているので、いつ死ぬか決まっていることになるのです。
 努力してもムダ、みたいな、夢のない話・・・しかし、今では、予測不可能な動きをする物質もあるようなので、ラプラスの悪魔はいないかもしれないようです。

 なんと、まあ、大宇宙的なビリヤード台!
 こんなにいろいろ詰まった小さい台で動く球は、ワタシにはとても魅力的なのです。

 全く異なるジャンルのことが結びついて、ずーーーーっと謎だったことが解ける(かもしれない)素晴らしさ。だって、ビリヤードから、ハート型のビリヤード台を想像します? ハート型という時点で、もうビリヤードではないし(笑)。
 アンテナを張りめぐらせていると、ヒョンなことから意外なものが自分の引き出しと重なることもあり得るということで、ビジネス、遊び、生活すべてにおいて、結びつける発想・考え方ができるようになりたいものです。


 ビリヤードが好きな人が撞いていると、「好きなんだな」とわかるそうです。
 ワタシの場合、客観的にそうは見えないでしょうね。とりあえず切実な目標があってやっていますから。そして、上に書いたような、量子力学につながる空間のミステリアス感を楽しんでビリヤードをやっているとは、誰も思わないでしょうね。


2011/02/08



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