グランプリイースト 第3戦「決勝」


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 昨日(テキスト273)の続き。
 西嶋さんが負けたのが悔しく、お相手だった高野さんの戦い方を観戦しに、西川口へ。
 以下、C級さんの戯言です。

 1回戦。
 ダシミスした7番がバンクで入ってしまったけれど、次の8番がはずれ、しかも別のポケットに(!)・・・という流れ方、対プロ戦という緊張感では通用しないんだなー、と。これは昨日の西嶋さん1回戦を観ていても思ったことですが。やっぱり、プロは精度が高い(←当たり前)し、プロという看板しょうのは伊達じゃない。
 なんでもなさそうなまっすぐっぽいイレを高野さんが外し(!)ビックリ。その前にも、確か1番のイレで外していて、昨日から、イレで外れたところを初めて見た時には驚きました。
 イレを外してターンしたラックから、ブレイクがイレスクになり、3ラックとられるも、そこはやっぱりプロで、逃げきったのでした。
 他の球に絶対触らない手球の動き、この正確さがすごいです。

 2回戦。
 虻川さんのブレイクがすごい。2個3個インして、取り切っていってしまう。
 交互ブレイクなので、高野さんのブレイクになるのだけれど、インしなかったり、取り出しが厳しかったり・・・7-3(くらい?)になってしまうのですが、リーチかけた段階で9番イレスク。そこからヒルヒルまで持っていった高野さんの力はすごく、しかし最終ラック、虻川さんのブレイクで取り切っていかれたのでした。
 「このブレイクで取り切られても、これはもうしょうがなくて、序盤こそ悔いるべき」という井上さんのコメントが印象的でした。
 ヒルヒルにもっていった高野さん7点めのラックはすごかったですね。ぐちゃっとしためんどくさい配置を、どの球にも触れずに手球をスルスル動かしていくのが。

 虻川さんのフォームが、高かったです。
 でも、体格が違いすぎて・・・。


 交互ブレイクで互いにマス割り、ヒルヒルになった場合、次にブレイクする人が"最終問題100万点差し上げます!"的なクイズのよう、と思っていました。
 だから、アメリカでは、交互ブレイクの場合、2点以上差ができないと終わらないのだそうな。
 けれど、「ナインボールはマスワリを重ねていくゲームだけど、テンボールはそうではなくて・・(いろいろ)・・だから交互ブレイクは楽しい」(←自分でテキストが書けるほどは覚えていないorz)という解説を聞いた時には、なるほどね〜、と思いました。100万点差し上げます!な疑問は解消していないのだけれど。
 バンキングを取れなかった自分を悔いるの・・・?



 二つの試合を見て、ほとんどが攻撃でセーフティの応酬がなく、高野さんももちろん気持ち悪いくらいイレとダシがすごいのだけれど、『あー、ワタシは西嶋さんの、相手を揺さぶるセーフティや配置を作っていくスタイル、技巧的な手球のうごき、ラインを観るのが好きなんだ。そういうプレイの方が好きなんだ。』と思いました。
 イレて出すイレる、ということは基本で、そこに"華"みたいなエッセンスが欲しいんだな、と。
 不完全燃焼感のあった予選だったのですが、決勝を観ることで西嶋さんのすごさが改めてわかって、楽しませていただけて感謝なのでした。
 このGPが、ジャパンオープン用の演習になっていたら良いなぁ。
 ジャパンオープン、応援してます。


2012/05/20



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