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 ある示唆を得て、ビリヤードに気持ちが開き、具体的に、それを始めた。
 「ほら、見てみろ。こう、こう、っていうコレコレな段階をふんで狙いを定めていってるだろ」
 身近に練習していた方の姿をサンプルに教われば、『あー、みんな普通にやっていることを、ワタシはやっていなかったのだな』と、この5年はなんだったのかというなんともいえない気分を味わい、顔がゆがむ。
 特に、親指と人差し指の間の水かきの向きに意識していなかったことが、わかった。
 それ以外にも、今まで意識していなかったことがあぶりだされ、ないがしろにしてきた感覚に、気付かされた。そう、それらは決して初めてのことではないのだ。そしてまた、意図的にないがしろにしてきたわけではなく、数年前には理解できなかったのだ。
 培ってきたものがあるから今、理解できるようになったということだろうが、無駄に過ごしてきたような苦い思いを抱かざるを得ない。
 そしてまさか今、このタイミングでこうなるとは、想像だにしていなかった。なんという展開だ、と心底驚いても、いる。



2017/02/08



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