兼山(森蘭丸)と岐阜(信長)1日目
2008年5月31日〜6月2日








1日目
新宿発深夜バス→名鉄岐阜駅着→(犬山)→(新可児)→明智→兼山・供養祭・お茶
兼山→(地元の方のご好意で車で送っていただく)→可児泊


 深夜バス。後ろの席の人がうるさいとかありましたが、実はあまり気にはしないので、余裕の3列シートでゆったり、一晩を過ごしました。
 早朝、岐阜にバスを降り、朝ごはんを食べるためにマックが開くのを待った。マックに入りたかったわけではなく、一番早くてマックしか開かないから。二人だと、待つ時間もあっという間なのが素敵でした。ナカジはパンケーキを食べ、出陣。

 名鉄を乗りついで、明智へ。信長様巡りで初めて名古屋を訪れた際に降り立った犬山城周辺を通り、感慨深くなる。明智から、廃線になった名鉄八百津線の代替となるYAOバスで兼山入り。目的地をちょっと越えたバス停で降り立った。そこは緑豊かな山間の町。いっぱいの陽を浴びて、ダムを横目に、一本道を可成寺へ歩きました。
 途中、蘭丸もなかで(個人的に)有名な梅園に気づき、立ち寄る。まだ食べていないお菓子をゲット。


 可成寺では既に命日の法要が営まれていて、ちょうどお経が終わったところだった。普段、駐車場になっていそうな場所にはテントが出ていて、食べ物が売られていたり、鎧の体験着用ができたり。そこで亜ーちゃんの知り合いのSさんにご挨拶。寺内に連れていってもらい、お座敷にあがった。ご好意で野点をいただいたが、そのお菓子は梅園によるもの。モチモチした和菓子がおしかったです。

 それから、琵琶の演奏による本能寺を題材にした謡曲を聴く。眠くなってしまったのはお約束。

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 左手が、いわゆるご本尊がある場所です。

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 謡曲・本能寺の歌詞と、記念品のお菓子。梅園の、森家家紋もなか。

0001  謡曲・森蘭丸の歌詞。

 その後で歴史講和。
 知らなかった話題を聞けて、また、忘れていた逸話が思い出せて、それはやはりうれしいもの。
・信長がかかげたスローガン「天下布武」は、武力で天下を治める、といった解釈をされていることが多いですが、「武」の字は「戦争を止める」という意味があり、「戦争をおさえ、平和な天下にしよう」と本当は信長は考えたのだ、という見方を聞き、妙に納得しました。
・蘭丸の父・可成は、元々仕えていた斉藤家を離れ、信長がうつけと呼ばれていた時から、信長に仕えたわけです。尾張統一、桶狭間、美濃統一、に貢献する過程で信長の信頼がとても厚くなったことは想像にかたくなく、その信頼度合いは重要な拠点となる宇佐山を守らせたことからもわかります。
・可成の長男は手筒山で討ち死にしています。可成が宇佐山で討ち死にした後、次男の長可が13歳で家督を継ぎ、仕えた3人の重臣は有名です。各務兵庫、林通安(妙向尼の父。法名:常照)、林為忠(通安の子)。林家文献によると、道三に仕えていたが、濃が信長のもとへ嫁ぐときに、林家も付き従ったようです。そして妙向尼は、森家に嫁ぎ、可成(蘭丸の父)と結婚した、ということになります。
・本願寺との和睦において、篭城をとくように、また、顕如は本願寺から出てゆけ、といった信長の意向を伝えたのは蘭丸です。蘭丸も妙心院も林家も、本願寺と信長との間に挟まれ、和睦のために心・頭を悩ませたのです。
・武家伝奏という、武家と朝廷とを取り持つ朝廷における位があります。有能な貴族が担ったわけですが、彼らと会ったのが、蘭丸です。
 「朝廷は信長を征夷大将軍と任命したい」と伝奏(勧修寺 晴豊・かじゅうじ はれとよ)の言葉を受けたのも蘭丸です。
・蘭丸は、信長の思うこと、希望を確実にモノとしたため、信長は伝奏に会わせていたわけです。
・長可は、本能寺の変後、武田攻めでもらった長野4郡を放棄し、兼山に戻りました。

 う〜ん、どれも興味深いお話で、心が満たされました。

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 供養祭のフィナーレ。太鼓が盛大に空に響いていました。

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 供養祭後の静まったお寺。

 供養祭実行委員のYさんと、ジャズについてしばし歓談。意外なところで意外な話題で(笑)。。。
 それから歴史資料館へ行き、亜ーちゃんも投稿している絵はがきの展覧会を見て、資料館で遊んだ。見学するというより、遊んだ。妄想した。盛り上がりました。

 森家づくしになったところで、ナカジの気力なくなり、森家のお墓がある山に上るのはあきらめ(亜ーちゃんは上ったことがある)、Yさんに教えてもらった喫茶店まで歩いた。喫茶店でYさんと再会。Yさんとはちょっと離れたところで亜ーちゃんと話し込みました。
 そろそろバスの時間、と喫茶店を出て明智行きのバスを待っていたところ、Yさんが車で来てくださり、なんと可児までつれていってくださるとのことで、ご好意に甘えました。旅で受けるご好意はありがたいものです。
 可児でファミレスを探し、お茶をする。マック以来の食事となりました。

 風邪をひいていて一足早く東京に帰る亜ーちゃんと別れ、ホテルにチェックイン。明日の効率良い移動行程を考えるべく、可児駅にゆき、時刻をチェック。
 ホテルは案内にあるとおりに駅から徒歩5分の場所には全くなくて、また、ホテルと駅間にコンビニがなくて、「ま、地方都市ってそんなもの」といつものように片付けました。(わたしも地方都市出身ですから)
 自宅から持っていった資料から訪問候補地をよく吟味し、行程を決めるのがまた悩ましく、楽しいひとときでした。


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